防塵マスクを使用する作業には下記のような作業があります。
・建築・土木・解体
・アスベスト(石綿)の除去
・焼却施設内作業
ダイオキシン類の吸入を防ぐために防塵マスクが必要です。
・破砕(こなごなに砕くこと)・裁断・粉砕・掘削
土石や岩石、鉱石の破砕、裁断、粉砕、掘削作業など。
・研磨・研削(けんさく・グラインダー=砥石で物の表面を削ってなめらかにすること)
岩石、鉱物、金属を研磨する時にも粉じんが起こります。
・溶接・溶断(金属を溶かし切ること)・溶融(物が熱を受けて液体になること)
溶接の際には細かな金属の粉じんである溶接ヒュームといわれる白い煙が出ます。
この溶接ヒュームを吸入しないために防塵マスクや排気装置が必要となります。
・鋳造 (ちゅうぞう)=鉄やアルミ合金、銅、真鍮(しんちゅう)などを高温で溶かし、それを鋳型に入れて冷やし固める作業
鋳造の砂処理(鋳造の型として砂を用いて作る)作業時などに防塵マスクを用います。
・粉じんの運搬
鉱山の採掘場などは積み込み、運搬、袋詰めなど粉じんを切り離せない環境にあります。
防塵マスクを使用する主な粉じんの種類は下記の通りです。
・重金属含粉じん
・金属ヒューム
・放射性粉じん
原子炉施設の解体などで放射性粉じんが発生する可能性があります。
・アスベスト
・ダイオキシン類
・土石・岩石・鉱物・鉱石
・炭素原料
・セメント・フライアッシュ(石炭灰)・耐火物
使用現場でその用途に応じ、吹き付けたり、型枠に流し込んだりして、必要な任意の形に施工して使用することのできる粉末・錬り土状の不定形耐火物があります。
・薬品・溶剤の取扱い
・農薬散布
・タールミスト、オイルミスト
このように防塵マスクを必要とする作業や粉じんは多くの種類があることがわかります。
金属加工の基本の溶接作業で金属を溶かし接合する際に発生する白い煙は、溶接ヒュームと呼ばれます。
溶接ヒュームは細かい金属の粉じんで、大きさは1~数ミクロン。
このうち、肺の中に沈着しやすい大きさは0.5~2.0ミクロンのヒューム粒子です。
溶接ヒューム吸入の急性症状は金属熱と呼ばれます。
全身のだるさや悪寒、吐き気、頭痛などが起こります。
長期間溶接ヒュームを吸入すると、じん肺や肺気腫などの要因となります。
また、この白い煙は見えない場合もあるのでより注意が必要です。
溶接ヒュームを吸入しないようにする方法を下記に挙げます。
・発生源を密封
ロボットなど自動機械で溶接している場合には、ヒュームが外部に拡散しないように、そのシステム全体を集塵ブースで囲う。
・局所排気装置により吸引する
溶接ヒュームが、溶接している作業者の顔面を通過しないよう吸引方向やフード形式を設計し、溶接作業者だけでなく周囲にいる作業者も溶接ヒュームから守ります。
現実的な最も有効な対策と言えます。
・防塵マスクの装着
最も身近で手軽な対策ですが、防塵マスクの使用の作業者への徹底が必要条件です。
現実には防塵マスクの装着が徹底できていないことが多く、日頃からの安全衛生管理の徹底が要求されます。
さらに、溶接作業者が防塵マスクを装着していても、その周辺の人が防塵マスクを装着していないと、その人達は全く無防備で溶接ヒュームを吸い込んでしまいます。
そのため、防塵マスクだけでヒュームの吸入を防ぐのではなく、排気装置の設置など何重もの対策が必要となります。
粉じんが拡散する前、発生源での対策が必要なのです。