歯科技工士とは、義歯(入れ歯)・歯冠・矯正装置などを、歯科医師の指示のもとに作製・加工する専門職のことです。
現在の歯科医療では、歯で噛む力が弱くなると全身の健康がそこなわれると言われています。
それを防ぎ、ものを美味しく食べられるようにするための技術が歯科技工士には求められています。
歯科技工の作業は研磨などで、粉じんの多い環境で行われます。
また、90年代にはセラミック製品が普及しましたが、かつて、歯冠修復作業でアスベストを含む耐熱リボンが使われていました。
このため、歯科技工士の健康被害で特に問題となっているのが、粉じんが原因で起こるじん肺です。
じん肺の予防として、空気清浄機や集塵装置など作業環境改善が求められます。
歯科技工士は、粉じんが顔に接近してしまう研磨などの作業中には、防塵マスクの着用が求められています。
また、切削、研磨の際、目を傷めないようにするため保護メガネも必要です。
また、歯科技工士は他の医療従事者同様に病原菌の感染にも対策が必要です。
そのため、唾液や血液からの感染を防止するため、防塵マスクや保護メガネの他にも、ガウン、手袋の使用も必要です。
また、器具の慎重な取り扱いも重要です。
歯科技工士をはじめ医療従事者の健康を守るためには、作業環境対策を施すと同時に、作業する人がどのように対処すべきかをよく知っておくことが大切です。
そのためには作業する人への教育や研修を通じ、知識を得てそれを生かさねばなりません。
また、呼吸用保護具というのを知っていますか?
呼吸用保護具とは有毒ガスや粉じんなどの吸入によって健康に障害が起きないように、そして中毒を起こさないように装着するものです。
呼吸用保護具は大きく分けると、ろ過式マスクと給気式マスクの2種類です。
ろ過式は、防塵マスク・電動ファン付きマスク・防毒マスクで酸素濃度が18%以上の場所でないと使用できません。
ろ過式は吸収材・ろ過材を通して、有毒ガスや粉じんなどを除去して外気を吸う仕組みになっています。
そのため、酸素欠乏の恐れのある場所での使用は酸欠になる危険性があります。
給気式はホースにより新鮮な空気を供給する送気式と、空気や酸素を自分で携行する自給式に分けられます。
給気式は酸素濃度18%未満でも使え、ろ過式に比べ有害物質を吸入する危険性が少ないのですが、重装備になってしまう欠点があります。
防塵マスクは、使い捨て式と取替え式に分けられます。
使い捨て式防塵マスクは、ろ過材を成形し面体と一体化したもので、原則使い捨てるものです。
未使用の使い捨て式防塵マスクは、湿気を吸わないように乾燥した状態で、できれば冷暗所での保管が望ましいです。
使用時間が明記してあるので使用時間を超えて着用してはいけません。
使い捨て式防塵マスクは、必ず使用時間を把握しておかねばなりません。
また、使用時間内でも、息苦しく目詰まりしているような場合は使用してはいけません。
使用済みの使い捨て式防塵マスクは、袋などに粉じんが飛ばないように入れ、廃棄してください。
取替え式の防塵マスクでも、ろ過材が収縮・破損などした場合には使用はできません。