防塵マスクを使用する作業の中に農薬散布があります。
農薬ラベルには農薬に関する注意事項が書かれており、使用するマスクについても、どのようなマスクを使用すべきかが書かれています。
農薬ラベルに書かれている農薬用マスクとは、使い捨て式防塵マスクのことです。
農薬の粉剤、液剤を散布する時に使い捨て式防塵マスク使用します。
粉剤・液材用防護マスクと書かれている場合は、取替え式防じんマスクのことです。
急性毒性の高い農薬の使用時に取替え式防じんマスクを着用します。
土壌くん蒸用防護マスクと書かれている場合は、有機ガス用吸収缶のついた国家検定に合格した防毒マスクのことです。
気化しやすい農薬散布の際に用います。
必要に応じて目を防護するためのゴーグルや全面型マスクを装着します。
農薬は皮膚からの吸収を1とすると、呼吸による吸収は50にもなってしまいます。
また、農薬散布は重労働であり、吸気量は普段の5倍にもなります。
従って、作業者の安全を守るためには必要に応じたマスクの着用が必要なのです。
手拭いやタオルをマスク代わりに使っても、農薬の半分は吸入してしまいます。
農薬散布の際には、農薬中毒を防ぐために適切な防塵マスク・防毒マスクを適正な方法で装着しなければなりません。
また、散布によって体力を使うので、体調の悪いときには農薬散布は行わないほうが良いのです。
ところで、防塵マスクや防毒マスクと聞いてすぐに違いがわかる人は少ないと思われます。
文字から考えると、埃や粉じんを防ぐのが防塵マスク、毒ガスから身を守るのが防毒マスクと考えそうですが、実際は少し違います。
防塵マスク、防毒マスク、どちらも体に入ると有害なものを吸入しないために装着する呼吸用保護具と呼ばれるものです。
簡単に区別すると、防塵マスクは空気中の固体や液体の粒子状物質を吸入しないためのマスクで、防毒マスクは有害物質が気体の場合、その吸入を防ぐマスクとなります。
スプレー塗装のように、気体物質と粒子状の物質、どちらも含んでいる場合には、防塵・防毒どちらの要素も含むマスクの装着が必要となるのです。
防塵マスクは粉じんなどの他、農薬や薬品・溶剤の取り扱い、掘削などによる土石や鉱物などから身を守ります。
大気汚染の場合は、気体なので本来は防毒マスクの装着が必要ということになります。
このため、大気汚染地域での防塵マスクの着用は、汚染された大気から身を守るというよりも大気中の粉じんなどから身を守るためと考えるべきだと思われます。
防塵マスクや防毒マスクは本来は事業用の呼吸用保護具です。
もしくは災害現場で使用されるものです。
このようなマスクを日常生活や旅行で身につける必要に迫られる環境が世界のあちらこちらで見られるようになりました。
環境を守り、このような現況をなくすよう、世界中で対策が必要とされる時代となっています。
農薬を安全に使うためには、まず農薬を扱う人の安全を考えなければなりません。